CPUの比較を考えた時、Intelを選ぶかAMDを選ぶか悩ましい時代になっています。
このような時代の波にまどわされずに自分自身の確かな目を持って比較するためにも、CPUについての知識を身につけておくことは大切です。
そこで今回はCPU比較に役立つ情報をまとめました。
CPUとは
CPUは英語の「Central Processing Unit」の略で、日本語では「中央処理装置」と訳されます。
コンピュータの頭脳とも呼ばれ、コンピュータの動作を制御し、プログラムの処理を行う装置です。
現在CPUのメーカーは、IntelとAMDの2社が世界シェアのほとんどを占めている状況で、IntelのCPUは「Coreシリーズ」や「Core Ultraシリーズ」、AMDのCPUは「Ryzenシリーズ」や「Athlonシリーズ」などが有名です。
CPUメーカーの比較
この世界2大シェアであるIntelとAMDは、数十年という長いスパンでそのシェア争いを続けているという現状があります。
一進一退の攻防により、その時々でどちらが優れているかという比較は難しいと言えるでしょう。
そこで2024年6月時点でこの2社のCPUにはどのような違いがあるのか比較します。
Intel Core シリーズ
Intelの主流CPUとして知られるCore シリーズ。
高性能な「Core Ultra」シリーズと下位ブランドの「Core」シリーズがあります。
シリーズの中にも性能の幅があるため、一概に比較するのは難しいのですが、AMD Ryzenシリーズとの決定的な違いは、内蔵GPUの存在です。
Intel Coreシリーズは、グラフィック性能と統合したCPUとなっているため、別売りのグラフィックカードは不要な場合がほとんどです。
AMD Ryzenシリーズ
AMD Ryzenシリーズは、Coreシリーズと比較するとマルチスレッドでの性能が優れているほか、消費電力が少ないと言われています。
基本的にグラフィックカードは別売りです。
CPUを比較する際の目安となる世代
CPUは、その構造自体が変わる際に呼び名が変わり、世代が更新されるのが特徴です。
ざっくり見た時には、やはり世代の新しいCPUの性能が優れているということが言えますが、そうでない場合もあるためあくまで目安として考えましょう。
Intel
2024年6月時点でIntel最新CPUは第14世代です。どうやって世代を判別するかと言えば、型番の頭にある数字です。
例えば、Core i5-1235uであれば、最初の2桁が「12」となっているので第12世代だということがわかります。
AMD
最新のAMD CPU世代は「Ryzen 7000」シリーズで、「Zen 4」アーキテクチャを採用しています。
2024年には「Zen 5」アーキテクチャを基にした「Ryzen 9000」シリーズも登場予定です。
CPU性能の比較
それではいよいよCPUの性能を比較する場合に目安となる数値を見ていきますが、ここでは主に注目したい指標をピックアップしました。
コア数
コア数とは、CPUに搭載されているプロセッサの個数を表します。
コア数が多いほど、CPUはより多くのタスクを同時に処理できるようになります。
例えば4つのコアを持つCPUは、1つのコアを持つCPUよりも4つのタスクを同時に処理できることになります。
現在最新のCPUには最大で64のコアが搭載されていますが、用途によって必要なコア数は異なり、使用しないコア数が多いと無駄になってしまいます。
そのため、一般的なデスクトップやノートパソコンには、4~8コアが搭載されたCPUが多く、ハイエンドのゲームやビデオ編集用の場合には、16~32コアが使われるケースが多くなっています。
周波数
CPUの周波数とは、クロック周波数とも呼ばれ、CPU1秒あたりの動作速度を示す指標です。
周波数が高いほど、CPUはより高速に動作します。
例えば、2.8GHz(ギガヘルツ)のCPUは、1秒に2800000000回の信号受信を行います。
ただし、やはり周波数もこれだけでCPUの性能を判断することはできず、バランスを考える必要があります。
排熱性能
CPUの排熱性能とは、CPUが発生する熱の量を適切に放熱する能力のことです。
高性能なCPUほど、より多くの熱を発生させるため、適切な冷却システムが必要となります。
CPUは処理を行う際に熱を発生させますが、これが放熱されないとシステムの安定性を損なう恐れがあります。
そのため、優れた性能のCPUにはこの排熱性能の高さも必須となっています。
CPU比較の際の注意点
CPUを比較する際には、以下のような注意点があります。
CPUだけでPCの性能が決まるわけではない
もちろんCPUはPCになくてはならない大切な部分ですが、この性能だけを見てPCを決めることはできません。
CPUが高性能であれば、それだけ他のパーツも高性能である必要がありますし、高性能であっても相性が合わないこともあります。
用途に合わせて比較する
CPUの用途によって、必要な性能は異なります。
例えば、ゲーム用途の場合はシングルスレッド性能が重要ですが、3Dレンダリング用途の場合はマルチスレッド性能が重要です。
用途に合わせて比較するCPUを選ぶ必要があります。
ベンチマークテスト結果を参考にする
ベンチマークテストの結果を比較することで、CPUの性能を客観的に判断することができます。
ただし、ベンチマークテストは同じ環境や同じ構成を使って性能が測られているため、そのまま自身のPCで同じ結果が得られるというわけではないことに注意する必要があります。
CPUのベンチマークを調べることができるサイトとして知られるのは以下になります。
日本のCPU比較サイトなどもこれらの海外サイトの値を活用していることが多いです。
CPUのベンチマーク
CPUの進化はすさまじい!
IntelとAMDの過酷な競争の中で、CPUは刻一刻と進化しています。
今回は2023年6月時点での情報をまとめましたが、数か月も経てばまた状況は変わってくるでしょう。
最新情報を求めるのであれば、ぜひ日々のニュースに目を光らせておいてください。
東京ヴェルディeスポーツ・名古屋OJAは、これからもeスポーツを楽しむための機器に関する情報などを発信していきます。